おたけのおへや

ポケモン剣盾シングルレート専用。結構独特の型や構築を考えるので、参考になれば幸いです。

軸の決め方

皆さんこんにちは。おたけです。

最近やっと自分の中で最終2桁を狙えるような構築を組めるようになってきており、実際に2シーズン連続で最終2桁を取ることができたため、その構築の組み方の一部を自分の思考の整理も兼ねて公開しようと思います。

 

軸の決め方

自分が伸び悩んでいた頃と比べて最も進化した部分は、構築の軸の決め方が言語化できたことにあります。本記事では、構築の軸をなるべくシステマチックに決めるためのメソッドを整理していきます。

 

STEP1 環境分析

勝てる構築の軸を決めるために最も重要なのは、環境に最も刺さる軸を選定することです。そのためには、環境分析というSTEPは非常に重要であることが分かると思います。環境分析の精度を高めるために最も重要なことは、流行の理由をしっかり論理で繋げることです。記憶に新しいので、S10のDLC解禁後環境を例にとって考えます。

①炎オーガポンの流行

まず始めに炎オーガポンの圧倒的火力が注目され、流行しました。これはXのタイムラインを見ている人なら誰でも把握できることだと思います。

②岩オーガポンの流行

次に、岩オーガポンの使用率が急上昇しました。ここで、「流行の理由」を自分なりに考えます。理由はもちろん、「炎オーガポンに強い」ことです。同時に、岩オーガポンをエナジーカミやイダイトウと組ませた構築が流行します。このあたりのトレンドは、Xのタイムラインと自分で潜った感触、友人からの情報の合わせ技で把握します。次に理由を考えます。「岩オーガポンの特性は対面構築と相性がいいから」だと自分の中で理解します。

③電磁波環境の到来

エナジーカミやカイリューを筆頭に、電磁波が飛び交う環境へと変遷します。理由は「オーガポンが絶妙な素早さをしている」ことと「オーガポンに電磁波が必ず通る」ことだと理解します。

ガブリアスの流行

次に、ガブリアスが流行します。また理由を考えます。「スケショの実装によりパワーが上がった」ことと、「両オーガポンに強い」ことと、「電磁波が無効である」ことだと理解します。

⑤キョジオーンの流行

最後に、キョジオーンが流行します。ここは最初僕の中では理由が理解できない逆転現象でした。なぜなら、ガブリアスが一般的なキョジオーンにはかなり強いポケモンであるからです。(身代わり、剣舞で破壊できるから)ここで、普通の人は「キョジオーンが流行ってるらしい」で済ませてしまう人が多いですが、僕は理由の調査を行いました。すると友人から、「ガブを使ってたら鉄壁キョジオーンにボコボコにされた」という報告をもらいました。さらに、特性で電磁波を無効にできることから、キョジオーンの流行理由について完全に理解しました。

 

環境を自分なりに理解できたところで、最後に全体的な環境の特徴について考えます。①〜⑤の流れを整理すると、「環境が物理偏重になっている」という特徴が確認されます。そもそも物理の強いポケモンが多い、カミがエナジーを持ち瞬間火力が下がっている、「鉄壁」を持ったポケモンが結果を出し始めていることが理由です。

ここまでが僕の考える理想の環境分析です。具体例を交えたので話が長くなりましたが、キーポイントは「流行の理由を自分なりに考え、理解すること」「理解できない場合は調査すること」「個々の流行のみならず、全体的な環境の特徴を理解すること」です。もちろん、他にも自分では捉えられていない環境の変化があったかと思いますが、それはしょうがないと思ってます。自分なりに整理することが最も重要です。

 

STEP2 軸に必要な要素の決定

次に、軸を決めるにあたり、環境の変化や流行ポケモンに強い要素を探していきます。またS10を具体例とします。

要素① 物理耐久を上げられる積み技

環境分析で明らかになった、「物理偏重である」ことと、「鉄壁キョジオーン」の流行を鑑みると、「物理耐久を上げられる積み技を持つポケモンが強い」という仮説が立ちます。

要素② 電磁波耐性がある

電磁波が飛び交う環境なので、当然要素として欲しくなります。

要素③ オーガポンに強い&先に行動できる

炎、岩ともに大流行していたため、当然要素として欲しくなります。先に行動できることは必須ではないですが、物理耐久を上げてもツタ棍棒が急所に当たりやすい技であるため、なるべく上から行動したいと考えました。

要素④ 特殊高火力

「物理耐久を上げられる積み技を持つポケモン」が既に流行していると仮定すると、「特殊高火力」は刺さりやすいはずです。

S10では、上記の4つの要素をなるべく満足できる軸を探索することからスタートしました。

 

STEP3 軸&基本選出の選定

上記の4つのうちなるべく多くを満足するポケモンを探していきます。探し方は人それぞれだと思いますが、S10の場合は技や特性、タイプでかなり絞り込めたので絞り込みが楽ではありました。例えば、「物理耐久を上げられる積み技」は「鉄壁」や「ビルドアップ」などに絞られるし、「電磁波耐性」は「地面タイプ」「電気タイプ」に絞られるため、これだけでも候補は数少なくなってきます。僕の場合は、これに加えて「オーガポンに強く、先に行動できる」も満足できる「Sブーストイダイナキバ」を選択しました。他にも、「ガブリアスに強い」ことも評価ポイントです。①〜③の要素は満足できましたが、④の要素が抜けているので、③と④を満足できる「眼鏡ハバタクカミ」を選択しました。ハバタクカミはイダイナキバと相性が良く、ハバタクカミの妖技を半減するテラスタルは全て地面弱点なので、イダイナキバの前に繰り出すポケモンとして最適であると判断しました。

上記のように、必要な要素をなるべく満足するポケモン、いわゆる「勝ち馬」を見つけ、そのポケモンと相性がよく、かつ他の必要な要素を補えるポケモンを取り巻きに選んでいくという組み方ができれば、軸の決定や基本選出の決定がひらめき頼りではなく、なるべくシステマチックにできると考えています。

 

最終日構築の落とし穴

Xのタイムラインを見ていると、よく「終盤までは勝てていたけど最終日勝ちきれずに溶かした」という投稿を散見します。溶かした理由は下振れや終盤環境の変化など色々あると思いますが、「最終日構築の落とし穴」にハマってしまっている人が少なからずいると思っています。僕が考える「落とし穴」の意味とその逃れ方について整理しておきます。

・最終日構築の落とし穴について

終盤まで勝てているのに最終日溶かしてしまうには理由があると考えています。それは、僕のように「環境分析を終盤ギリギリまで実施して、最終日に向けてベストな構築を作り上げて最終日にレートを一気に上げる」プレイヤーが多くいるからです。最終日に急に環境が変わったように感じるのもこれが理由だと考えます。つまり、「落とし穴」は「終盤まで勝てている構築をそのまま使えば最終日も勝てるという錯覚」です。もちろんその構築が最終日環境にも適応できるパワーがあれば最終日も勝てると思いますが、そうでなくて最終日付近の流行を捉えられていない場合は自ずとレートは溶けていくと思います。僕自身も剣盾時代にこの失敗を繰り返したことで行き着いた考え方です。

「落とし穴」から逃れるためには、「最終盤まで環境分析&構築の修正を続けること」が重要だと思っています。これとレート上げの作業を両立させることは非常に難しく、僕自身も最終日付近までなかなかレートを上げられず苦戦しています。しかし、最終日に大きくレートを溶かすことはかなり少なくなりました。(もちろん下振れで溶けることはありますが、また戻ってこられることが多いです)

なので僕自身の大きな課題は、「終盤までに、それまでの環境でベストな構築を使ってレートを上げておき、かつ環境分析を継続して最終日に向けて構築を作り直す」ことです。

 

僕自身が次のシーズンに向けて思考整理しておきたかった内容はこれで以上です。レギュEになるとまた大きく環境が変わると思いますので、読者の方々の構築を組む際の手助けになれたら幸いです。ここまで読んで下さった方がいましたら、本当にありがとうございます。いつか最強の漢になるためにこれからも精進していくつもりですので、応援していただけると嬉しいです。