おたけのおへや

ポケモン剣盾シングルレート専用。結構独特の型や構築を考えるので、参考になれば幸いです。

【SV S11使用構築】超速ハッサム攻めサイクル 【最終33位、最終レート2144】

構築の見た目レート2200達成!

【結果】

TN Judgement  最終33位 最終レート2144

 

【使用構築】

※レンタルコード残しておきます

※本構築はかなり練度を要する構築なので、最初から使いこなすのが難しい可能性があります。ご了承ください。

 

【コンセプト】

・対面操作を駆使して先に数的優位を取って詰める

・選出圧力の高いポケモンを採用して選出を誘導する

 

【構築経緯】

環境分析

①ガチグマの台頭

物理、特殊の火力バランスがいい環境に戻った。炎オーガポンやガチグマをはじめとする高火力ポケモンの増加により、一度不利対面を作ると破壊されてしまうような、初手じゃんけんを回避しづらい環境になった

②新Big6(7)構築が誕生

カイリューカミパオラオス炎ポンガチグマ(サフゴ)の7体の中から6体選んだようなスタンパが流行した

③カミ、カイリューの型の変化

エナジーカミで電磁波を撒いてカイリューの龍舞スケショで全抜きするような展開寄りの選出に、ガチグマオーガポンなどの高火力崩し枠を組み込んだ形が多くなった

 

構築経緯

新Big6(7)に対してサイクル勝ちしようと考えた時に、ただ受けているだけではいつかガチグマやオーガポンに破壊されてしまうため、タイプ補完と対面操作を活かした攻めサイクル構築を使用し、先に数的優位を取ることを構築の目標とした。

新big6(7)はサーフゴーがいないことが多く、飛行技の一貫があるため、最強飛行技のダブルウイングを1.5倍の火力で打て、耐性が優秀であり対面操作も可能なハッサムを軸とした。飛行技はなるべく上から制圧した方が強いため、スカーフ型を採用した。

ガチグマやカイリューに対しては、有効打はあるものの対面は不利になるため、カイリューに対しては蜻蛉でマルスケを剥がして裏で受け、ガチグマに対しても蜻蛉で削りを入れながら裏で大地をスカすことを想定した。上記を全て実現できるポケモンの中でサイクル適正のあるクッションとしてHB水ロトムを採用した。

このままでは少しガチグマや炎オーガポンの処理ルートが心許ないのと、ハッサムがイーユイを呼びやすいため、それらに対面有利で裏に大きな負荷をかけられる最速鉢巻トドロクツキを採用し、上記3体を基本選出とした。

 

ここまでで、相手の絡め手を駆使したサイクル構築や、欠伸→積みなどの展開構築が苦手なため、それらに対して有利に戦える裏選出を考えることとした。

相手の積み展開を拒否する駒として、欠伸ガチグマが最も単体性能が高いと思ったため、採用した。重いキョジオーン絡みに強く戦えるように隠密マントを持たせた。

 

残りの2枠については、重いポケモンの対策をするというより、基本選出を強く使うために相手にされたくない展開を見た目の圧で阻止できるポケモンを採用することとした。

基本選出をした時に最もされたくない展開は、鉢巻パオジアンの嚙み砕く、ガチグマのノマテラブラッドムーンなど、初手から高火力でゴリ押しされることである。選出画面でそのようなプランにさせないために、行動保障のないポケモンを対面処理することができるタスキキノガッサを採用した。

最後に、さらに相手のガチグマや低速受けポケモンに対して圧をかけるために眼鏡イーユイを採用した。

上記の経緯により、という並びで構築が完成した。

 

【個体紹介】

@拘り鉢巻

テラスタイプ: 鋼

特性: 古代活性

性格: 陽気

技構成: 逆鱗/はたき/アイヘ/地震

実数値: 181(4)-191(252)-91-*-121-188(252)

調整意図: 

準速135族を抜けるように最速AS

解説:

最強すぎる崩しのエース。タイプが優秀であり、オーガポンに後投げから裏に大きな負荷をかけることができる。はたきを覚えたことにより、相手の裏のポケモンがスカーフ持ちだとしても、はたいて上から行動することを許さないのが強すぎた。オーガポンとハバタクカミに一貫する技がはたきだけなので火力が乏しくなるが、後述のハッサムと合わせると、一度エナジーカミをハッサムで流してから次のサイクルでカミを上から破壊できたり、サイクルをすることでこのポケモンの最大値を引き出せる。また、ハッサムが苦手とするイーユイにめちゃくちゃ強く、眼鏡ならサイクル回数は少なくなるがハッサムが上を取っているので問題なく、スカーフなら複数回受け出しが可能なので、有利サイクルを形成することができる。あまりにも最強の性能×ビジュアルを有するハッサムの相棒。

 

@拘りスカーフ

テラスタイプ: 飛行

特性: テクニシャン

性格: 意地っ張り

技構成: ダブルウイング/蜻蛉/バレパン/はたき

実数値: 145-200(252)-121(4)-*-100-117(252)

調整意図: 

準速AS

解説:

あまりにも最強すぎる攻めサイクルの王。最速以外の炎オーガポンに上から蜻蛉を当ててトドロクツキに引く動き、カイリュー対面で上から蜻蛉でマルスケを剥がしながらロトムで受ける動き、ウーラオスをテラスダブルウイングでワンパンする動きなど、今期流行した攻めよりのスタンパに対して強い要素しかなくて新big6に爆勝ちしまくった。ハッサムを使う上で最も大きなデメリットとなる、不意に飛んでくる炎技に対して、上から逃げられる、特にカイリューの炎のパンチに対して上から蜻蛉⇒ロトム引きで回避できるのが本当に偉い。ハバタクカミに対する縛り性能が高く、エナジーカミを一度流すことができるため、次サイクルからはツキで破壊することができる。ツキを中盤の崩しに使うことが多いため、ハッサムは最後のエースになることが多い。序盤の様子見役が最後の詰めに使われる、理想的な攻めサイクルを実現することができた。ハッサムに対する固定観念を大きく覆した革命ポケモンであると自負している。

 

@オボンの実

テラスタイプ: フェアリー

特性: 浮遊

性格: 図太い

技構成: ドロポン/ボルチェン/イカサマ/鬼火

実数値: 157(252)-*-151(188)-125-127-115(68)

調整意図: 

S: 最速ガチグマ抜き

残りHB

解説: 

現環境最強クラスのクッション。先期終盤から龍舞スケショカイリューが爆増していたため、ハッサムの蜻蛉でマルスケを削って、+2イカサマをぶち込む動きが強すぎた。ガチグマに対してもテラスを誘発させたり、地面技をスカしたり、ハッサムとうまくタイプ受けをすれば難なく突破することができる。ハッサムとツキが苦手なランドロスガブリアスに強いのも非常にいい。このポケモンを使ううえで最も大きなデメリットは打つ技の命中不安である。いつもの僕なら外す度に文句を言いまくってメンタルがやられていたが、今期から毎回実際に当たったか外れたかを逐一メモするようにしており、長い目で見たときに自分が上振れているのか下振れているのかを可視化できるようになってから、外した時にストレスを全く感じなくなった。命中不安にイライラしてしまう方は是非このやり方を試してみてほしい。ちなみに最終日はドロポン6/7 85%、鬼火5/6 83%、ダブルウイング12/16 75%だった。若干下振れかな?

 

@隠密マント

テラスタイプ: 毒

特性: 心眼

性格: 図太い

技構成: ブラッドムーン/大地/欠伸/月の光

実数値: 219(244)-*-180(188)-164(68)-86(4)-73(4)

調整意図: 

HB: パオジアンの陽気鉢巻つらら落としが受かる程度

C: ブラッドムーンが耐久無振りパオジアンを乱数一発87.5%

解説: 

あまりにも最強すぎる展開阻止要員。上の実数値を見てもらえれば分かるが、バケモノすぎて使わない理由がなかった。最高級の物理耐久+欠伸に着目し、相手のトドロクツキやカイリューの龍舞を流すストッパーとしての役割を担ってもらった。また、ディンルーに対しても欠伸で眠気を誘いながら月の光で回復し、サイクルを維持することができる。欠伸+ブラッドムーンがさすがにずる過ぎる。しかし、特殊耐久はペラペラなので初手に置くのは難しく、試合の中盤で相手の物理ポケモンに対して後投げして展開する、カバルドンのような使い方が理想である。体力管理が非常に難しく、相手が眠らせながら削りにくる場合は月の光を合わせたり、裏のポケモンに引いて被弾を回避したりと立ち回りはかなり難しかった。しかし、単体性能が高すぎるためプレイヤーの未熟さをポケモンの質で補ってくれた。持ち物はキョジが重かったから隠密マントにしていたが、活きる場面がかなり多かった(エアスラ怯み回避、オオニューラの猫騙しフェイタルクロ―、カミのマジフレなど)。今期はこのポケモンのこの型をある程度使いこなせたから結果が出たと言っても過言ではない。

 

@拘り眼鏡

テラスタイプ: 炎

特性: 災いの珠

性格: 臆病

技構成: オバヒ/放射/悪の波動/大文字

実数値: 131(4)-*-100-187(252)-140-167(252)

調整意図: 

最速AS

解説: 

置き物その①。相手の初手にガチグマを出させない要員。このポケモンを構築に入れてからガチグマを選出される確率が極端に減少し、効果絶大であった。置き物と言ったが、刺さっている時は普通に選出する。受けループも意識して炎テラスの大文字を採用したが、普通に負けた。

 

@気合の襷

テラスタイプ: ゴースト

特性: テクニシャン

性格: 意地っ張り

技構成: タネガン/マッパ/岩封/胞子

実数値: 135-200(252)-101(4)-*-80-122(252)

調整意図: 

準速AS

解説:

置き物その②。初手にカイリューorサフゴor炎オーガポンを誘う要員。基本選出がこれらのポケモンに対してかなり強いため、これらのポケモンを最も誘導してくれるポケモンとして採用したが、ハマりまくった。基本選出の軸が強い時は、補完枠として置き物を入れるという考え方は今まであまりしてこなかったが、非常に有効であることが分かったことは収穫。たまーにガッサを舐めまくった選出をされることがあって腹立たしかった。また、スタンパ寄りの構築と再戦するときに自分視点は再戦に気づかず、相手だけ再戦に気づいていてガッサの選出を切られたりもした。見た目に特徴がある構築の再戦デメリットを初めて感じれたことは今後に向けた収穫。

 

【選出・立ち回り】

①基本選出

新big6やその派生形に対してする選出。初手は全てハッサム。蜻蛉⇒ロトムorツキ引きからゲームを組み立てる。誰のHPが最も大事か、誰をエースにするか、誰にテラスタルを切るかを慎重に考えながら立ち回る必要があり、非常に難しい。しかし、最大値を取れた時の破壊力はすさまじい。

②基本選出の派生形

カバルドンやディンルーがいる少し展開気味の構築にする選出。相手にトドロクツキ、キョジオーンがいる場合は100%ガチグマを投げていた。ロトムは有限だがガチグマは回復できるので、体力管理が非常に重要。欠伸で眠気を誘った後、相手が強引に眠らせてくるか、交換してくるかの見極めも重要。

③受け寄りのサイクル選出

ガチグマの毒テラスが刺さっている時に検討する選出。オオニューラツツミカイリューの時は必ずこの選出をした。ガチグマの毒タイプと水ロトムの相性がよく、新たに弱点となる地面技を水ロトムで回避しながら、隙を見てブラッドムーンやトドロクツキの高火力で数的優位を取りに行く。

④相手の構築がかなり受けに寄っている時の選出oror

イーユイで相手の受けサイクルを崩せそうな時にする選出。ガチグマの欠伸で対面操作しながらイーユイで有利対面を作り、相手を破壊する。

⑤対トリルガチグマ専用選出@1

明らかにトリルガチグマだと思われる場合にする選出。イーユイでガチグマが暴れるのを阻止し、トリルに対してガッサをストッパー役として使う。机上ではこのように考えていたが、最終日は一度もマッチングしなかった。

 

【あとがたり】

今期目標にしていた2桁前半を取ることができて非常に嬉しいです。今期課題としていた、「終盤までにそれまでのベストな構築でレートを上げておき、かつ環境分析を継続して最終日に向けて構築を作り直す」を初めて実現することができました。スカーフハッサムを序盤から考察して使い続けていましたが、終盤環境の勝ち馬はHB欠伸ガチグマなのでは?と終盤に気づき、それらを組み合わせて活かせるような構成に自分なりに仕上げることができました。もちろんまだ完璧とは言い難いですが、強い構築をシステマチックに作るロジックが自分の中で洗練されてきていて、2桁も3シーズン連続と安定してきています。まだ自分はその器ではないですが、いつか最終1桁最後には1位を取れるようにこれからも精進していきたいです。

 

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